研究概要
分子からデザインして有機ならではの機能物性を創成する
物質科学は、新しい概念を与える新物質の発見を契機に大きな発展を遂げています。
本研究室では、内部自由度をもつ分子を基盤とし、それら分子が凝縮した分子性物質・システムにおいて、分子自身の個性と、分子間の相互作用による自 由度が相関した、特異な機能性(電子・プロトン伝導性、磁性、誘電性およびその光・電場による外場応答性)の開拓を行っています。
分子性物質の魅力は、1)多彩な分子内および分子間の自由度が設計・制御可能であること、2)電子間クーロン相互作用(電子相関)が大きく、電子の 波動性(伝導性)と粒子性(磁性)が競合すること、3)分子が非常に柔らかいため環境および外場応答性が大きく、光および電場による励起状態を経て特 異な機能を発現することなどが挙げられます。
研究テーマは以下です。
- 分子の自由度を生かした新規有機(超)導体およびプロトン伝導体の開発と機能性研究
- 固体中で電子がプロトン運動と協奏した有機伝導体、誘電体の開発と機能性研究
- 分子性物質の外場(磁場、電場、温度、圧力)応答の研究
- 有機電界効果トランジスタの研究